インターネットの回線速度が遅い原因は?今すぐ試せる対処法を解説

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「動画が止まる」「オンライン会議で映像が乱れる」などのときに、まず疑いたくなるのは契約中の回線です。

ただ、原因が回線だけにあるとは限りません。

パソコンやスマホの性能からWi-Fiルーターの置き場所、建物の中の配線まで、速度を落とす要因はいくつもあります。

原因を調べないまま機器を買い替えたり乗り換えたりしても、体感として変わらないことはよくあります。

そこでこの記事では、インターネット速度の正しい測り方と用途ごとの目安、遅くなる主な原因を解説します。

お金をかけずに試せる対処法から、機器の買い替えや回線の見直しが必要なケースまで順に紹介するので、自宅の状況と見比べながら確認してみてください。

目次

回線速度が遅いときに最初に確認すること

回線速度が遅いと感じたら、問題が端末にあるのか、Wi-Fiや回線全体にあるのかを切り分けるところから始めます。

通信障害や速度制限が原因なら、こちらで直せることはほとんどありません。

まずは次の方法で、原因がどこにあるのか範囲を絞ってみましょう。

遅いのは1台だけか、家中の端末すべてかを確認する

まず、スマホやパソコン、タブレットなど手元の端末を、同じ時間帯・同じ場所でつないでみましょう。

1台だけの端末が遅いのか、家中の端末が遅いのかによって原因は異なります。

遅くなる範囲考えられる主な原因
1台の端末だけが遅い端末の故障(不具合)、ストレージの空き容量不足など
家中の端末が遅いWi-Fiルーター、インターネット回線、プロバイダーの障害・混雑など

また、特定のWebサイトや動画サービスだけが重い場合は、利用中の回線ではなく、相手側のサーバーが混雑している可能性もあります。

いくつかのサイトを開いてみたり、時間帯を変えてアクセスしたりして、同じ症状が続くか確認してください。

有線でつなぐと速くなるかを試す

LAN端子のあるパソコンが手元にあるなら、LANケーブルでモデムやONUなどの回線終端装置に直接つないで、速度を測ってみてください。

有線でぐっと速くなるなら、原因は回線ではなくWi-Fiルータ側にあります。

逆に有線でも数値が変わらないなら、契約している回線やプロバイダー、あるいはLANケーブル自体に原因があります。

比べるときは、無線と有線で同じ端末・同じ測定サイトを利用しましょう。

通信障害が起きていないかを確認する

家中の端末が急につながりにくくなったときは、契約している通信会社やプロバイダーの公式サイトを開いて、障害やメンテナンスの情報を確認しましょう。

SNS検索も手がかりにはなりますが、誤った情報が混在している可能性もあるため注意が必要です。

障害が起きているなら、復旧を待つしかありません。

インターネット回線速度の目安は?

測定結果を契約プランの最大速度と見比べても、あまり参考になりません。

「最大1Gbps」といった表記は理論値なので、実測値がその手前で止まるのは異常ではないからです。

自分の使い方に必要な速さがあればよく、動画を見るのとオンラインゲームをするのとでは、見るべき数字が違います。動画なら「下り」、ゲームなら「Ping」というように、用途で優先順位が変わります。

ここからは、インターネット回線速度の目安についてご紹介します。

「下り」「上り」「Ping値」はそれぞれ何を表すか

3つとも回線の速さに関わる数字ですが、見るべきポイントはそれぞれ違います。

項目表すもの主な用途単位・数字の見方
下りデータを受け取る速さWebサイトの閲覧
動画の再生
ファイルのダウンロード
Mbps
大きいほど速い
上りデータを送る速さビデオ会議
動画の投稿
クラウドへの保存
Mbps
大きいほど速い
Ping値データがサーバーとの
間を往復する時間
オンラインゲーム
ビデオ会議
音声通話
ms
小さいほど反応が速い

測定サイトによっては、Ping値が「レイテンシ」や「応答速度」と表示されます。

手元の測定結果がどれに当たるのか、画面と見比べて確かめてみましょう。

用途別に見る速度の目安

必要な速度は、使うサービスや画質によって変わります。

下記の表は、実際に使用する用途と、値の目安を表しています。

用途下り速度の目安上り速度の目安Ping値の目安
Web閲覧・SNS10Mbps程度3Mbps程度100ms以下
動画視聴フルHD:5Mbps以上
4K:25Mbps以上
1Mbps以上100ms以下
Web会議10Mbps以上10Mbps以上50ms以下
オンラインゲーム30Mbps以上5Mbps以上30ms以下
(FPSは15ms以下が理想)
大容量ダウンロード100Mbps以上

オンラインゲームでは、表の数値を満たしていても、通信が途切れず安定しているかどうかが快適さを左右します。

一方、大容量ファイルのダウンロードは、通信速度が遅くても完了までの時間が長くなるだけです。時間をかけても問題なければ、速度をそれほど気にする必要はありません。

インターネット回線速度の測り方

回線速度は、接続方法や時間帯、使用する端末によって測定結果が変わります。そのため、1回測定しただけでは、速度が遅い原因を特定することは困難です。

ここからは、下り速度・上り速度・Ping値を測る手順を解説します。

測る前に整えておく3つの条件

測っている最中に別の端末が通信していたり、Wi-Fiの電波が弱いと、数値が安定しないので、測定前には下記の3点を確認しましょう。

測定前に確認すること具体的な方法
ほかの端末の通信を止める動画視聴やゲーム、OS更新、クラウド同期を一時停止する
ルーターの近くで測るWi-Fiの場合は、ルーターと同じ部屋で測定する
同じ条件で2〜3回測る同じ条件で測定し、結果の偏りを確認する

このとき、いちばん速かった数値だけを採用するのはNGです。3回分すべてを書き留めておくと、あとで比べるときに役立ちます。

速度測定サイトを固定し、条件を変えて測り比べる

通信速度を正確に比較するには、同じ速度測定サイトを使い続けることが重要です。

サイトによって測定項目や仕組みが異なるため、途中で変更すると改善前後の結果を比べにくくなります。

※速度測定サイトによっては、仕組み上、実際の通信速度とは異なる結果が表示される場合があるため、注意が必要です。

主な速度測定サイトを参考にご紹介します。

測定サイト測定できる主な項目所要時間の目安
Googleインターネット速度テスト下り・上り・レイテンシ約30秒
Fast.com下り・上り・レイテンシ約20〜60秒
USEN GATE 02下り・上り・Ping・ジッター約30〜60秒

どのサイトでも測定のたびに数値は多少変動します。改善前後の結果を比較できるよう、使用するサイトは1つに決めておきましょう。

測定サイトを決めたら、接続方法・時間帯・使用端末の条件を変えて速度を測ります。

このとき、一度に変更する条件は1つだけにしてください。複数の条件を同時に変えると、何が通信速度に影響したのか判断できなくなります。

測定結果は、次のように記録しましょう。

比較項目測定条件下り上りPing
測定場所ルーターの近く○○ Mbps○○ Mbps○○ ms
普段使う場所○○ Mbps○○ Mbps○○ ms
時間帯○○ Mbps○○ Mbps○○ ms
○○ Mbps○○ Mbps○○ ms

例えば、朝よりも夜の通信速度が大きく低下する場合は、利用者が増える時間帯の回線混雑が考えられます。

測定サイトや測定場所など、比較対象以外の条件をそろえて記録すると、原因を特定しやすくなります。

インターネットの回線速度が遅くなる主な原因

インターネットが遅いと感じる原因は、契約している回線だけとは限りません。

パソコンやスマホの性能、Wi-Fiルーターの処理能力、電波を遮る壁や家具、プロバイダーの混雑、建物内の配線方式など、さまざまな要因が考えられます。

原因を調べるときは、端末、Wi-Fiルーター、電波環境、インターネット回線、建物の設備という順に確認しましょう。

身近で確認しやすいものから調べることで、少ない手間で原因を絞り込めます。

端末(パソコン・スマホ)側の問題

特定のパソコンやスマホだけが遅い場合は、回線ではなく端末側に原因がある可能性があります。

Webページやアプリは、データの中身を読み取り、文字や画像を画面に並べ、あとで使う分をストレージに保存しています。

この一連の作業をこなしているのは回線ではなく、手元のパソコンやスマホです。

つまり回線が十分に速くても、端末側が作業に追いつかなければ待ち時間が生じることがあります。

項目役割不足した場合の影響
CPU受信したデータを処理して画面に表示する処理が追いつかず、表示に時間がかかる
メモリ処理中のデータを一時的に置くデータの移動が増え、動作が重くなる
ストレージデータや一時ファイルを保存する読み書きが滞り、端末の動作が遅くなる

メモリが足りないとストレージへの書き込みが増え、その書き込みでストレージが混み合い、さらに全体が重くなります。

ほかの端末と同じ場所・時間帯で速度を測り、特定の端末だけ遅くなっていないか比較してみましょう。

Wi-Fiルーターなど接続機器の問題

高速な光回線を契約していても、ルーターの通信規格や有線ポートの性能が低いと、満足した通信速度が出ないことがあります。

たとえば、WAN・LANポートが最大1Gbpsのルーターでは、10Gbps回線の性能を十分に引き出せません。

Wi-Fi規格によっても、最大通信速度や対応する周波数帯が異なります。

規格主な周波数帯理論上の最大速度
Wi-Fi 42.4GHz・5GHz600Mbps
Wi-Fi 55GHz約6.9Gbps
Wi-Fi 62.4GHz・5GHz9.6Gbps

※なお、表の数値は規格全体の理論上の最大速度です。一般的な端末1台で、この速度がそのまま出るわけではありません。

また、接続台数の多さやルーターの発熱、古いファームウェアも、通信が不安定になる原因です。

本体が異常に熱い場合や切断を繰り返す場合は、通信規格を確認する前に、設置環境やファームウェアの状態を確認しましょう。

電波が届きにくい住まいの環境

Wi-Fiの電波は、ルーターとの距離や障害物、ほかの機器からの電波干渉によって弱くなります。

主な原因は次のとおりです。

原因具体例通信への影響
ルーターとの距離ルーターから離れた部屋電波が弱くなり、速度が低下する
障害物壁、家具、金属製ラック、水槽電波が遮断・反射・吸収される
家電などの電波電子レンジ、Bluetooth機器2.4GHz帯と干渉し、通信が不安定になる
近隣のWi-Fi集合住宅などの混雑チャンネルが重なり、速度が低下する

特定の部屋だけ遅い場合や、電子レンジの使用中に通信が途切れる場合は、回線ではなくWi-Fiの電波環境に原因がある可能性があります。

マンションの配線方式による上限

集合住宅では、建物まで光ファイバーが引かれていても、共用部から各部屋までの配線方式によって最大通信速度が異なります。

特に、電話回線を利用するVDSL方式は、一般的に最大100Mbpsです。

VDSL方式では、ルーターや契約プランを変更しても、建物内の配線による速度制限は解消できません。

配線方式共用部から住戸までの配線一般的な速度上限特徴
光配線方式光ファイバー1Gbps以上高速で安定しやすい
LAN配線方式LANケーブル100Mbps〜1Gbps程度建物設備の規格に左右される
VDSL方式電話線100Mbps距離やノイズの影響を受けやすい

配線方式は、部屋の差込口や設置されているONU・VDSLモデム、契約書、通信会社の会員ページから確認できます。

判断できない場合は、住所と部屋番号を伝えて通信会社に問い合わせるのが確実です。

VDSL方式から光配線方式へ変更するには、管理会社やオーナーの承諾に加え、建物内の配線工事が必要になる場合があります。

インターネットの回線速度が遅いときの対処法

原因の見当がついたら、費用や手間の少ない方法から試してみましょう。

ここでは、機器の再起動と端末の整理、Wi-Fi環境の見直し、有線接続、接続方式の変更という順に対処法を紹介します。

端末とルーターを再起動する

パソコンやスマートフォン、ルーターを長時間使い続けると、一時的な通信エラーや発熱などで動作が不安定になることがあります。

その場合は、次の手順で再起動してみましょう。

  • パソコンやスマートフォンの電源を切る
  • ルーター、ONUの順に電源を切る
  • 1〜2分待つ
  • ONU、ルーターの順に電源を入れる
  • ランプが正常な状態になったら、端末を起動して速度を測る

ONUとルーターが一体になっている場合は、その機器だけを再起動します。

何度も再起動しなければ安定しない場合は、機器の劣化や発熱、回線側の不具合など、一時的なエラー以外の原因が考えられます。

端末の動作を軽くする

まずは、使用していないアプリやブラウザのタブを閉じましょう。

速度測定や重要な作業をするときは、クラウドの自動同期、OSやゲームのダウンロード、動画のアップロードなども一時停止します。

ストレージは、全体の20%程度を空けておくのが目安です。

不要なファイルやアプリを削除すると、端末の動作が改善する場合があります。

また、OSやネットワークドライバーが古い場合は更新しましょう。

ただし、更新中は通信量や端末の負荷が増えるため、速度測定やほかの作業と重ならない時間に行ってください。

Wi-Fiの電波が届く環境をつくる

Wi-Fiの電波を住まい全体に届けるには、ルーターの設置場所が重要です。基本的には、家の中央に近い開けた場所で、床から1〜2m程度の高さに設置しましょう。

確認項目おすすめの置き場所
家の中での位置できるだけ家の中央に近い場所
高さ床から1〜2m程度の高さ
周囲の環境障害物が少なく、開けている場所
電波を妨げるもの家電や金属、水槽などから距離を取れる場所

設置場所を見直しても通信が安定しない場合は、利用する周波数帯を切り替えてみましょう。

ルーターと同じ部屋など、距離が近い場所では通信速度の出やすい5GHz帯が適しています。一方、壁を挟む部屋やルーターから離れた場所では、電波が届きやすい2.4GHz帯が向いています。

特定の部屋だけ電波が弱い場合は、ルーターとその部屋の中間付近に中継機を設置する方法があります。

戸建てや部屋数の多い住まいなど、広い範囲を安定してカバーしたい場合は、複数の機器が連携して電波を届けるメッシュWi-Fiも選択肢です。

有線LANでつなぐ

デスクトップパソコンやテレビ、ゲーム機など、普段動かさない機器は有線LANで接続しましょう。

Wi-Fiと異なり、距離や壁、電波干渉の影響を受けにくいため、通信速度やPing値が安定しやすくなります。

また、LANケーブルを選ぶときは、ケーブルに記載されたカテゴリーを確認してください。

LANケーブル最大通信速度適した回線
CAT5100Mbps100Mbps以下
CAT5e・CAT61Gbps1Gbps回線
CAT6A10Gbps10Gbps回線

ケーブルに記載されたカテゴリーを確認し、契約している回線速度に合ったものを選びましょう。

改善しない場合は回線の乗り換えを検討する

ここまでの対策で改善しない場合は、利用中の回線が住居や利用環境に合っていない可能性があるため、別の光回線への乗り換えを検討しましょう。

乗り換え先を選ぶときは、次の点を確認します。

  • 同じ地域や住居タイプでの実測値
  • 提供エリアと建物の配線方式
  • 月額料金や契約期間
  • 開通工事の有無と所要期間

また、申し込み前に必要な費用も確認してください。

確認する費用主な内容
契約解除料現在の回線を解約するときの費用
工事費の残債分割払いが残っている場合の請求額
初期費用新しい回線の事務手数料や工事費

最大速度やキャッシュバックだけで判断せず、実測値や利用条件、乗り換えにかかる総額を比較することが大切です。

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