タイトル
「カノン」
プロローグ
祖母の葬儀で久しぶりに会った三姉妹は、遺言状を開き、
驚きの事実を知ります。
そこには、亡くなったと聞かされていた母が
“生きている”ということが記されていたのです。
葬儀の翌日、母のいる介護施設へ向かった三姉妹なのですが、
そこにはアルコール性認知症を患い、
娘たちを思い出せずにいる母の姿がありました。
母はどんな理由で三姉妹のもとを去り、
どんな思いで生きてきたのか?
祖母はなぜ姉妹に嘘をついたのか?
やがて彼女たちが真実に辿り着いた時、
眩しい光の中で「カノン」のピアノ三重奏が響き渡る——。