タイトル
「最愛の子」
プロローグ
中国・深圳(しんせん)の下町で暮らすティエン。
彼は3歳の息子・ポンポンと2人暮らしで、ポンポンは週に一度、
離婚した元妻のジュアンと過ごしていました。
そんなある日、ポンポンが何者かに連れ去られます。
息子の捜索願いを出すティエン。
その日からティエンとジュアンの息子捜しが始まります。
ポンポンを捜し続け、失踪から3年が経った夏のある日。
安徽省(あんきしょう)で、ついに息子を見つけ出した2人ですが
6歳になったポンポンは、
実の両親をまったく覚えていませんでした。
彼が「母」と慕うのは、ホンチンという「育ての親」。
ホンチンは「産みの親」が現れたことで、
死んだ夫が当時3歳だったポンポンを
誘拐してきた事実を知り、困惑します。
ホンチンとの別れを嘆き悲しむポンポン。
そんな息子の愛情を取り戻そうとするティエンとジュアン。
そしてホンチンもまた、我が子を奪われた母として奔走します。
それぞれの偽りのない愛情。
親たちの子どもへの思いは、届くのでしょうか…。