今回は、この時期の代表花、パンジー・ビオラの育種をしている
川越ROKAさんを訪ねました。
ROKAさんは、20年ほど前から、
交配などをしてパンジー・ビオラのデザインを生み出している方なんです。
これまで生み出した花はこちら。
「極々小輪」…普通のビオラは3cm程ですが、その1/3以下の小さなビオラ
「八重咲き」…花弁が10枚以上も重なったもの
「バニー(ラビット)型」…細い花弁がウサギの耳のように見えるもの
これらの花型はいまや多数の育種家が扱っていますが、
その原型を作りだしたのがROKAさんなんです。
今や全国には10数名の個人育種家がいますが、
個人育種の第一人者ともいえる、すごい方なんです!
そんなパンジー・ビオラのスペシャリスト、
ROKAさんにお花のデザインの仕方(交配の方法)を教えてもらいました♪
今回はフリルのあるブラックのビオラ作りに挑戦!
その為には、フリルの強い花と黒い色の花をかけ合わせるのがポイント。
種子親にフリルが強い「ミルフルローズ」と、
花粉親に黒に近い色のビオラ(少しフリルもある)を選びました。
では早速受粉作業スタート!
①花粉を採取する
花粉はめしべの下あたりにたまってるので、
ピンセットや爪楊枝などですくい取ってください。
②めしべの柱頭に花粉を入れ込む
③何の花粉をつけたのかが分かる様に花粉親を書いておく
このように受粉に成功したら1週間程で子房が膨らんできます
④子房がふくらんできたら、いつの間にか種がはじけ出てしまわない様に、
水きりネットなどで覆う
⑤子房が上向きになったら、根元から取って、封筒に入れる
そのまま乾燥させて、種がはじけ出るのを待ちましょう
今回の交配では、種子親と花粉親の中間くらいの大きさのものが出来そう。
上手くいけば下の写真の様に、
色はまだ真っ黒ではないけど、黒に近づきフリルも出てきそう・・・
でもどこまで理想に近づけるかは、花が咲いてみないと分かりません。
種まきは9月頃、そして開花は11月頃。
楽しみでたまりません♪
★お手入れのポイント★
①花がらは根元から摘みましょう
②液肥は水やり感覚で。通常の倍に薄めましょう。
とても親切に交配の方法などを教えてくださったROKAさん。
実は、ROKAさんのブログでも、何と何をかけ合わせたら
こんな花ができますよ~という風に、
惜しげもなく交配の方法を教えてくれているんです。
そんなROKAさんに今後の夢をお聞きしました。
「宮崎からパンジー・ビオラの魅力を発信していきたい」
これがROKAさんの目指す所。
そんな想いで、生産者と一緒に「M’sビオラ」というプロジェクトを立ち上げました。
「M’sビオラ」とは、「みんな、みやざき、みりょくのビオラ」。
ROKAさんがデザインして出来た種を生産者に提供し、
どんどん色んなパンジー・ビオラを作っていく。
これからも、宮崎からパンジー・ビオラの魅力が発信されていくのが楽しみですね。