タイトル
「かぞくのくに」
プロローグ
1997年、ある夏の夕暮れ。
在日朝鮮人で、日本語学校の講師をしているリエは
10歳年上の兄、ソンホの帰りを心待ちにしていました。
ソンホは70年代に“帰国事業”によって
北朝鮮に移住していましたが、病気治療の為
3か月間の特別許可を得て25年ぶりに戻ってくるのです。
我が家の前で待つ母は息子を抱きしめ迎えますが、
家族が揃ったところで
ソンホは、滞在期間中も見張りが付く事を伝えます。
翌日、ソンホは病院で精密検査に。
夜はリエと一緒に青春時代を共にした仲間たちとの
同窓会に出かけ、奇跡的な再会を喜びます。
一方、ソンホの検査結果は芳しくなく
リエたちは短い滞在中での解決策を探しますが、
そんな矢先、急遽、ソンホに帰国を告げる電話が…。