タイトル
「草原の椅子」
プロローグ
カメラメーカー営業局次長
バツイチで年頃の娘と二人暮らしの憲太郎に
50歳を過ぎて、三つの出会いが訪れます。
ひとつは、取引先である
『カメラのトガシ』社長、富樫の窮地を救ったことから
彼と親友になったこと。
もうひとつは
ふと目に留まった独り身の女性、貴志子(きしこ)に
淡い思いを寄せるようになったこと。
3つめは、親に見離された幼子、圭輔の
面倒を見るようになったこと。
圭輔は、憲太郎の娘、弥生の
アルバイト先の上司の息子ですが
家を出て行った母親の連れ子で
育児放棄が原因で、心を閉ざしていました。