タイトル
「終戦のエンペラー」
プロローグ
1945年8月30日。
第二次世界大戦で降伏した日本に
GHQ(連合国軍最高司令官総司令部)を引き連れた
マッカーサーが、降り立ちます。
日本文化の専門家であるボナー・フェラーズ准将は
マッカーサーから、“名誉”とされる自決を止めるため
部下たちを急がせ、また戦争における天皇の役割を
10日間で探れと命じられます。
連合国側は天皇の裁判を望み、
GHQ内にもそれを当然と考える者達がいましたが
マッカーサーは、天皇を逮捕すれば
激しい反乱を招くと考えていました・・・。
そんなフェラーズは、大学時代
日本人留学生、アヤと恋に落ちますが
彼女は父の危篤のため帰国。
それから13年、フェラーズは片時も
アヤを忘れたことはなかったのです。
しかし、彼女の捜索を頼んだ結果
アヤが教員をしていた静岡周辺は“空襲で大部分が焼けた”
という報告が届きます。
その後、わずか10日間という期限の中
懸命な調査で日本国民ですら知らなかった
太平洋戦争にまつわる事実を暴き出していくフェラーズ。
ついに、最大ともいうべき国家機密に近づくのですが
彼と敵対するGHQのグループや
日本人たちの一団が立ちはだかるのです。