タイトル
「クロワッサンで朝食を」
プロローグ
エストニアで結婚と離婚を経験。
子育てと母の看病に追われながら
既に人生も半ばを過ぎてしまったアンヌ。
ついに母を看取る日が訪れます。
抜け殻のようになった彼女ですが
ある日、パリで家政婦として働く仕事が舞い込んできました。
悲しみを振り切るように、憧れのパリへ旅立ちます。
そこで待ち受けていたのは、高級アパルトマンに独りで暮らす
毒舌で気難しい老婦人、フリーダでした。
フリーダは、おいしいクロワッサンの買い方も知らないアンヌを
冷たく追い返そうとします。
実はアンヌを雇ったのは
近くでカフェを経営する元愛人のステファンで
フリーダ自身は家政婦など求めてはいなかったのです。
しかし、昔エストニアから出てきたフリーダは
アンヌにかつての自分を重ね、少しずつ心を開き
パリジェンヌの暮らし方を教えていくのです。
そんな中、アンヌはある新聞記事を見つけ
フリーダの孤独な生活の秘密を知ることに……。