タイトル
「ペコロスの母に会いに行く」
プロローグ
長崎で生まれ育った団塊世代のサラリーマン、ゆういち。
彼の外見は、ちいさな玉ねぎ“ペコロス”のような
ハゲ頭を光らせているのが特徴です。
漫画を描いたり、音楽活動をしながら
父・さとるの死を契機に
認知症を発症した母・みつえの面倒を見ていました。
迷子になったり、汚れたままの下着を
タンスにしまったりするようになった母を
ゆういちは断腸の思いで、介護施設に預けることにします。
苦労した少女時代や、夫との生活といった過去へと
意識がさかのぼっている母の様子を見て
彼の胸にある思いが、去来するのです。