タイトル
「まほろ駅前狂騒曲」
プロローグ
責任感が強く、優しい性格から
客の依頼だけでなく、その人生も背負い込んでしまう、多田。
はたまた、マイペースで風来坊、脱力感満載だが
ケンカにはめっぽう強い、行天(ぎょうてん)。
2人は、高校時代の同級生にして、ともにバツイチの腐れ縁。
三十路男の“便利屋と助手コンビ”として
共同生活を送っていました。
ある日のこと
二人の住まいを兼ねた事務所に、小さなお客さんが
やってきます。
といっても、そこは多田便利軒。
厄介な事情とは、もちろんセット。
現れたのは
一度も会ったことのない行天の娘・はるだったのです。
行天の元妻からの依頼で、多田が
子ども嫌いの行天に内緒で引き受けたのです。
悪戦苦闘しながらも、慣れない子供の世話に奮闘し
はるとの絆を深めていく2人。
しかし、そのころ巷では「家庭と健康食品協会」という
怪しげな団体が、まほろの住人たちをねらっていたのです。
さらに、まさかの
行天がバスジャックに遭遇。
知られざる彼の過去も明かされ
便利軒最大の危機に、巻き込まれるのです。
クセ者揃いのまほろの町で
NOといえない二人の男が見せる、愛の涙の物語とは・・・。