タイトル
「美女と野獣」
プロローグ
都会の贅沢な暮らしに別れを告げ
田舎へと引っ越すことになった少女・ベル。
裕福だった商人の父が、嵐で財宝ごと船を失い
破産したのです。
ある日、父は「船が一隻だけ見つかった。」
という知らせを受け、喜んで出かけますが
それさえも借金のカタに奪われ
帰りには、吹雪に見舞われてしまいます。
そこで、森にたたずむ古い城を見つけます。
中に入ると、豪華な食事やワイン、宝飾品の山がありました。
主人の姿が見えない謎めいた城に、命を助けられた父でしたが
ふと庭に、愛しい娘・ベルが「土産に・・・」と望んだ
薔薇を見つけます。
思わず、その薔薇を一輪、折った彼に
黒く大きな影が、襲いかかるのです。
それは見るも恐ろしい野獣で、薔薇の代償に彼の命を要求し
一日だけ猶予を与えました。
帰宅し、家族に一部始終を告げると
ベルが「身代わりになる」と言い、城に向かいます。
彼女は、命さえ投げ出す覚悟で、城へ出向いたものの
毎晩、同じ時間に野獣と夕食を取る以外、何の制約も
受けませんでした。
次第にベルは、野獣の意外な過去に気付くのです・・・。