タイトル
「おみおくりの作法」
プロローグ
ロンドン市の民生係、ジョン・メイ。
彼の仕事は、ひとりきりで亡くなった人を弔うこと。
妻子なし。几帳面な性格で、毎日同じ服を着て
同じ昼食、夕食を取り、規則正しい生活を送っていました。
また、仕事でも
孤独死した人の家族を、見つけることを怠らず
その人の魂が、品位ある方法で眠りにつくのを
最後まで見届けるのでした。
そんなジョンですが、人員整理で解雇される羽目になり
向かいの家に住んでいた
ビリー・ストークという男性の弔いが
最後の仕事となってしまいます。
ジョンは、ビリーの部屋で古いアルバムを見つけ
彼の人生を紐解くために、旅に出る決意をします。
イギリス中を旅し、ビリーと一緒に働いた者や
彼が愛した女性にも話を聞き、葬儀に招待します。
そこで、ビリーが送ってきた人生は
自分とあまりにも違うことに気付くのです。
と同時に、会うはずのなかった人たちと出会い
ジョン自身にも、変化が生まれるのです・・・。