タイトル
「駆込み女と駆出し男」
プロローグ
鎌倉にある東慶寺(とうけいじ)は
江戸幕府公認の駆込み寺。
離縁を望む女性がここに駆け込めば、問題解決に向け動く
拠り所(よりどころ)となっていました。
しかし、駆け込んだからといってすぐには入れず
まずは、御用宿で聞き取りがされるのです。
その御用宿の柏屋に居候(いそうろう)中で
医者見習い、兼 駆出しの戯作者(げさくしゃ)・信次郎。
彼は柏屋の女主人・源兵衛の甥で
二人は、事情を抱えた女たちの再出発を、支えていました。
ある日、すごい剣幕で2人の女性が駆込んできました。
ろくでなしの遊び人亭主に愛想をつかした
顔にヤケドのあざを持つ女・じょごと
惚れて惚れて惚れぬいた男の元から
何故か離れて東慶寺に駆け込んできた
日本橋問屋主人の妾(めかけ)・お吟。
そこで信次郎は、辛い事情を持った彼女たちに
奇抜なアイデアと戦術で人生再出発の手助けをするのです。
また、信次郎には淡い恋の予感も…!!!!